○オープニングフェイズ・シーン1:辺境の騎士
GM:まずはレンハさんのシーン。ジョール山脈の西、ここゴート地方の騎士であるあなたは、この地を治める“赤竜伯”ことディエン伯爵に呼び出されています。
レンハ:はっ。
GM:ディエン伯爵は呼び名の通り、二足歩行する竜のような姿をしたドラゴネット・レパータルで、その全身と瞳は燃えるような赤に彩られています。
GM:彼との関係(コネクション)はどうしますか?
レンハ:む……。家族、でよいかな。
GM:問題ありませんが、血縁としてはどのくらいを?
レンハ:父親ということにすれば色々まるく収まろう。
GM:直系きたー。
レンハ:……年? なんのことです?
GM:とりあえず(赤竜伯の)年齢を引き上げておいた
レンハ:そして若い頃にアールゥを助けたと
レンハ:さて、呼び出しというのも滅多にないことだろう。気を引き締めて参る。
GM:では謁見の間にて、立ち並ぶ護衛の騎士たちの視線を受けながら、あなたは領主としてのディエン伯と相対しています。
側近:「ゴート領主、ディエン伯爵のおなーりー!」
セラ:脳内映像がバカ殿になった(失礼すぎる)
レンハ:なんてことを
GM:罪なお人だなあ……
アールゥ:遠山の金さん(略)
ホロ:とうやまのきんさん……
ディエン:伯爵は白い衣を纏い、堂々と椅子に腰掛けています。
ディエン:「――よくぞ参った、騎士レンハよ。」 かけられる声からは、齢百を超えた者の威厳が感じられます。
レンハ:頭を下げたまま応える。用件は大体察せるかな。
GM:では、伯爵は、レンハさんの予想と違わぬことを口にします。
ディエン:「早速だが、お主に任を一つ与えたい。」
レンハ:「はっ、何なりと。」
GM:伯爵は側近の捧げた盆から、手紙のようなものを取り上げて広げます。
ディエン:「ここより東に一日と半ば、ジョール山脈の一角に小さな村がある。」
ディエン:「この手紙はその村に住まう、とある者から寄せられたものだが……どうも村の近くに、黒竜が居を構えたらしい。」
GM:ここアルディオンにおいては、黒い竜は“凶兆を呼ぶ邪竜”として忌み嫌われています。
ディエン:「新王が即位して一年、近々大規模な遠征が行なわれるという噂もある。隣国との境を預かる者として、不安の芽は取り除いておかねばならぬ。」
レンハ:なるほど……
GM:現在は帝紀724年ですが、その前年にここ白竜王国では、わずか20歳の新王エグベルトが即位したばかりです。
ディエン:「――騎士レンハよ。お前に我がゴート辺境騎士団の分隊を預けよう。」
ディエン:「彼らを率い、東の山の頂に棲みついた黒竜を退治して参れ。」
レンハ:「お任せください。ディエン伯爵の剣として、必ずや期待に応えてみせましょう。」
ディエン:その返答に、伯爵は満足げに頷きます。表情がほんの少し緩んだかもしれませんが、竜の表情は読みにくいので気づくものはほとんどいないでしょう。
ディエン:「アールゥを同道させよ。あれは腕利きだ、必ずや役に立つだろう。」
レンハ:「はっ。」
ディエン:「詳しくは追って伝える。もう下がってよい。」
GM:と、完全に領主としての顔に戻った伯爵は言います。
レンハ:一礼して下がろう。息が詰まりそうだ。
GM:では、謁見の間から退場するところでシーンを終了しますね。
レンハ:はい。
○オープニング・シーン2:隠者の弟子
GM:次はホロケウさんのシーンです。
ホロ:はーい。
GM:ここジョール山脈の一角、峰の西側の山間にある小さな村に、あなたは師匠であるエルダナーンの老人と共に住んでいます。
GM:師匠は白髪交じりの金髪に、金眼の予定ですが……名前とかにリクエストはありますか?
ホロ:んーっと、ないです。
GM:本名は知らず、ただ“師匠”とだけ呼んでいるとかでも一向に構いませんよ。
ホロ:はい~。
GM:では、詳細な設定はおいおい決めるということで。
GM:ある日のこと、師匠とあなたは山菜や薬草を探して山に入ったものの、空振りに終わってしまい、村の外れへと戻ってきています。
ワッカ:「山菜取れませんでしたねご主人様!……と、ししょう」
師匠:「やはり、ほとんど採れなんだな……この分では、冬の間に蓄えが尽きてしまうかもしれぬ。」
ホロ:「ですね……」
ホロ:「なにか、よくない気がします」
師匠:「うむ……村のものとも話をする必要がありそうじゃ。」
GM:そんな風に話しながら歩いていたところ……空がさっと陰ったかと思うと、しばらく周囲が薄暗がりに包まれ、再び明るくなります。
GM:上空を何か、それなりに大きなものが横切ったような感じです。
ワッカ:「ん……? ドラゴン? なーんて、そんなわけないですよね? 曇ってきたかな?」
師匠:「む、今のは……?」 と、空に目を凝らしています。
ホロ:「師匠。あれは?」
GM:と、ホロさんが見上げた空に浮かぶのは……空を舞う遠い影。
ホロ:見た目に何かわかりますか?
GM:逆光になってはいますが、その姿は翼を広げた大きな獣のようで、闇のように黒い鱗を持っていることがわかります。
GM:その姿を適切に表現するならば、先ほどワッカが言ったとおり。
ワッカ:「どどどどどどど……っ!」
ホロ:「ドラゴンっ?!」(と身構えます)
GM:空を舞う影はそのまま山の頂上へと向かっていき、そこに降り立ったのか、あるいは山を越えたのか、見えなくなりました。
師匠:「そう警戒するでない、この距離では向こうも気づいておらんじゃろうて。……しかし、あれは……」
ワッカ:「蒼リオレウス?」
GM:古龍とかはお帰り下さい
アールゥ:黒竜なので(略)
GM:と、師匠が険しい顔になったところに、「おーい!」と駆けてくる人影があります。
ホロ:「師匠、あれは?」
GM:村の方からやってきたのは、村人の少年です。茶色い毛並みのヴァーナ・狼族で、名はケリィ。
師匠:「む、ケリィか。」
ホロ:「やぁ、ケリィ」
ケリィ:「ホロにセンセー、探してたんだぜ!」
ワッカ:σ(’-’*)
師匠:「なんじゃ、何かあったのか?」
ケリィ:「山ん中で、行き倒れだよ行き倒れ! 今センセーんち運ぶとこ!」
ホロ:「急がないと。」
師匠:「うむ……ホロ、急いで帰って湯を沸かしなさい。わしはケリィに案内してもらって、様子を見てこよう。」
ホロ:「はいっ。」(たったったった)
ワッカ:「まってくださいご主人様~。」(ぴゅ~
師匠:「……今宵のうちに、文も書かねばならぬかな。」 空に視線をさまよわせながら、そんなことを呟きます。
ケリィ:「センセー、こっちこっち!」
GM:というわけで、師匠と別れて急ぎ家に帰る……というところで、シーンを終了しますね。
ホロ:はい~。
○オープニング・シーン3:騎士の従者
GM:ここゴート地方は隣国との国境ということもあり、領主は普段の公務を行なう場として、城砦を使っています。
GM:もちろんそれとは別に、起居する屋敷も持っており……ここは、そんな屋敷です。
GM:というわけで、アールゥさんのシーンです。
アールゥ:では、屋敷でメイド達に指示を出しながらレンハ殿のお帰りを待っていましょう。
アールゥ:ちなみにフルネームはアールゥ・エーアリヒカイトとしました。
ワッカ:エーアリヒカイトってなんだっけなんだっけ
レンハ:ドジっ子……? いや、なんでも
アールゥ:ドジっこの方じゃないよっ! しっかりしたお姉さんの方ですよ(意味不明)
ワッカ:ぐぐった
GM:ではそんなところに、緊張で肩肘の凝り固まったレンハが帰ってきます。登場どうぞ。
アールゥ:「おかえりなさいませ、レンハ殿。」(一礼)
レンハ:「アールゥ。すまない、水を貰えるか。」 ごきり、ごきりと肩をならしつつ。
アールゥ:「かしこまりました。」 とすぐに水を用意します。
GM:よくできたメイドさんです。
レンハ:まったくだ。一息ついて先ほど命じられたことを話す。かくかくしかじか。
アールゥ:「……黒竜退治……ですか。」
アールゥ:「レンハ殿なら必ずやこの任務を達成できましょう。微力ではありますがわたしも喜んでご同行させていただきます。」
レンハ:「助かる。」 と言いつつ、ちょっと不安げな顔を見せよう。何せ平和ぼけしているからなぁ。
GM:ちなみに伯爵から預けられた騎士団の「分隊」ですが、大体8~12名を示す表現です。
GM:こんな人数で竜を退治しろというのも心もとない話かもしれませんが、これだけよくできたメイドさんがいれば楽勝ですねきっと。
アールゥ:あ、ちなみにアークスタッフですがモップではなくハタキにしていいですか?
GM:相当品ですね。ご自由に(笑)
アールゥ:「では、さっそく準備をいたします。」
GM:と、既に居間か自室に戻ってるのかな?
GM:アールゥさんが出ようとしたところに他のメイドがやってきて、「失礼します」と一礼。
レンハ:きりっ。
メイド:「レンハ様。ゴート辺境騎士団の方がお見えです。」
GM:どうやら「詳しいこと」を伝えにきたようですね。
レンハ:「分かった。すぐに行く。」
アールゥ:では、メイドにおもてなしの方を指示してレンハ殿についていきます。
GM:では、二人が連れ立って応接室の方に向かうというところで、シーンを終了しますね。
アールゥ:はい。
○オープニング・シーン4:流浪の旅人
セラ:よーし。
GM:旅からまた旅への生活。一所に腰を落ち着けるということを知らないかのような足取り。
ワッカ:「み、みず……」
セラ:!?
GM:水の妖精ーっ!
GM:ある時は街角で鳩を飛ばしてみせ、またある時は草原を寝床に夜を過ごし、またある時は盗賊相手に奇術での大立ち回りを演じ……
GM:……というわけでセラさんのシーンです。
GM:そんな波乱万丈の生活を送っていたあなたですが、ここゴート地方の山間に至り、とうとう食糧が底を尽きて行き倒れてしまいました。
GM:それもこれも、この辺で山の実りがまったく得られなかったのが悪い! もう秋だというのに、獣も木の実も全然さっぱり!
セラ:「……鳩っておいしいのかなあ。」 ぼそり
GM:それが鳩のエリンが聞いた、主人の最後の言葉になろうとは――
鳩(ワッカ):「くるっく~(パートナーでしょ? たべないよね?)」
セラ:!?
※ワッカによるNPC乗っ取り遍歴開始。なお、実際のチャットでは「(ワッカ)」の部分は表示されていないため、誰の仕業かさっぱりわかりません。
GM:そしてセラさんの意識は、すぅっ、と途切れてしまいました。
ワッカ:「ご主人様、あそこに何かぼろ雑巾のようなものが!」
GM:いいからお前は湯を沸かせ!(笑)
ホロ:「沸かしてるよ~。」
GM:……そして唐突に浮かび上がる意識。眼前には、見たことのない金髪碧眼のお子様。
GM:というわけで、ホロさんも登場どうぞ。なんか今更な気もしますが!(笑)
ホロ:「大丈夫ですか?」
GM:横になったあなたを覗き込むようにして、子供は体を気遣う声をかけてきます。
セラ:はっ。 「ここは? まさか天国とか!?」
GM:あたりを見回してみると、粗末……とまではいかないにしても、かなり質素な木造家屋の室内ですね。小屋と言ってしまってもいいかもしれません。
GM:体はベッドに横たえられており、部屋の中心では火が熾され、鍋にお湯が沸いています。
ホロ:「いえいえ、ここは僕の師匠の家ですよ。」(ニコ)
GM:その師匠は今、村人との話し合いに出かけていて留守です。
GM:下した診断は栄養失調。とりあえずスープでもおごってあげてください。
セラ:「……もしかして、私、助かったんですか?」
セラ:ヤッホイおごりだー!(待て)
ホロ:「はい、村の人が見つけてですね」
セラ:「いやあ、実はお恥ずかしいことに食糧を切らせてしまって……」
セラ:鳩もあんまりおいしくなかったですし
ワッカ:「はと!?」
ホロ:「とりあえず、疲労と栄養失調らしいです、ご飯食べてゆっくりしていってください」
セラ:「あ、はい、すいません。ご迷惑をおかけしま……」
ケリィ:「へー、なんだ元気そうじゃん。」 にゅっ、と出てくる村人Kことケリィ少年。いつの間にかドアが開いています。
ホロ:「やぁ、ケリィ」
セラ:咄嗟に反応してナイフを投げる
ケリィ:な なにをするきさまー!
セラ:「? そちらは?」
ワッカ:「私?」
ホロ:「ケリィのことなんじゃない?」
ケリィ:「あーあーオレのことはどうでもいいんで! それよりホロ、ちょっとこっち来い。」
GM:と、有無を言わさずぐいぐいと部屋の隅に引っ張っていきます。
ホロ:「うん?」
セラ:どうでもいいと聞いてどうでもいいと判断、ご飯を食べてましょう。(さりげにひどいな)
GM:それが一番大事。うん。
GM:……先のシーンですっかり忘れてたわけですが、ホロさんのケリィとのコネクションはどうしますか?
ホロ:うーん、友達とか?
ホロ:ヴァーナなら弟弟子ってわけでもないだろうし。
GM:では、「友人」あたりでいいですかね。
ホロ:それでお願いします。
GM:その友人は、師匠を含む大人たちの話の内容を伝えてくれます。
ケリィ:(ひそひそ)「やっぱさ、食うもんなくてやばいらしいぜ、今年……」
ホロ:「なるほど……だから行き倒れたんだね……」(と扉を見る)
ケリィ:(ひそひそ)「てゆーかさ、こいつの分の飯とかどうすんだって話もしててさ。ここんち、お前とセンセーの分で手一杯だろ?」
ホロ:「それはそうだけど、でも困ってる人をほっては置けないよ」
GM:同じ部屋の中のことですし、声をひそめてもセラさんには筒抜けです。何、食事でそれどころじゃない?
セラ:あ、聞こえてたんだ。
GM:ははは、伝えるタイミングが難しい。
セラ:でもとりあえず今ある分は食べるね! 間違いない!
ケリィ:(ひそひそ)「けどよー……助けてやりたいけど、うちもチビどもがいるからな……」
ワッカ:「なぁにいざとなったら(包丁を取り出す)……ご主人様どいて食糧確保できない!」
セラ:ラリアート
GM:ひそひそ話しの後ろで妖精と行き倒れが激しくバトル
ホロ:「まぁ、今日明日で枯渇するものでもないし、ね?」
ケリィ:(ひそひそ)「……まったくお前は。まあいいや、オレもなんか考えてみる。」
GM:と、ひそひそ話を終えたケリィ少年は、そのままセラに挨拶をして帰っていきました。
セラ:うーん、でもこの話を聞いてしまうとちょっと居づらいなあ。でも村を出てもまた行き倒れそうだし……
GM:ともあれまずは体力を回復させることが優先かもしれません。
セラ:……うん。難しいことは回復してから考えよう!
セラ:今はご飯がおいしければそれでいい!
GM:そんなわけで、食べたら眠くなってきました。
GM:再び意識が自然に薄れていく……というところで、シーンを終了しますね。
ワッカ:「はい~♪」
セラ:はーい。なんだかとってもNEETな生活。
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