○オープニングフェイズ・シーン1――大神

  • GMまずはPC①、大神君のオープニングから。オープニングでは、それぞれのシーンプレイヤー以外は登場できないものとします。
  • 大神うっす。
  • GMまた、ゲーム開始時点の大神君はオーヴァードではないので、ここで侵蝕率の上昇はしません。


  • 解説――侵蝕率
     オーヴァードたちの肉体・精神は、レネゲイドウィルスによって侵蝕されつつある。その度合いを示すのが“侵蝕率”である。
     侵蝕率は「シーンへの登場時」のほか、後述する「エフェクトの使用」や「衝動判定」などでも上昇する。
     その結果、侵蝕率が100%を超えても、即座にレネゲイドウィルスの怪物と化してしまうわけではない。しかし、そのままの状態でシナリオの終了を迎えてしまうと……?


  • GMさて。大神君は今、学校から帰宅している途中です。何か用事があったのか、いつもより遅い時間帯になってしまっています。
  • GMいつも使っている交通機関もタイミングが合わず、どうにもついていないのですが……幸い、臨時運行のバスが出ているようです。
  • 大神不幸中の幸いって奴か。飛び乗る。
  • GMでは、手近な席について一息ついていると、隣に座っていた女の子が話しかけてきます。
  • 真花「あっ、大神君も今帰りなんだ?」
  • GM彼女は綾瀬真花(あやせ・まなか)。あなたのクラスメイトです。おとなしめの性格ですが、人付き合いや気配りのできる子で、あなたのこともよく気にかけてくれています。
  • 大神「あ? あ、綾瀬」 それはちょっとキョドる。
  • GMさっそくですが、ロイスの締結をどうぞ。
  • 大神「アネキにパシリ頼まれたんだよ。」 慕情/不安(ポジ)で取ろう。
  • 真花「そうなんだ? 私も先生に用事頼まれちゃって、気がついたら遅くなっちゃった。お互い、ついてなかったね。」
  • 大神「そうだな。……(やべ、話続かねえ)」
  • GM大神君が黙り込んでしまうと、真花さんも言葉の接ぎ穂を探すように沈黙し……ややあって、真剣な目で問いかけてきます。
  • 真花「あ、あのね……クラスの友達から、その、たまたま、聞いたことなんだけど……」
  • 大神「お、おう?」
  • 真花「聞いていいのかな……大神君の好きな子がクラスの中にいるって、本当?」
  • GMどこか静かなバスの車内。窓から差し込む夕暮れの灯り。真剣な目でこちらを見ている思い人。甘酸っぱい!
  • 大神「え」 全身の毛が逆立つ。どうする、どうするよ俺!?
  • GM期せずして発せられた問いに、大神君が人生何番目かのピンチを迎えているとき……
  • 大神「俺は……その……い、――」
  • GM――そんなものを遙かに超えた生命の危機が、あなたを襲いました。
  • GM走行中のバスの前に突然現われた人影。運転手が避ける間もなく、彼はその手で“バスを突き飛ばし”……
  • 大神なっ!?
  • GM大神君たちを乗せたバスはすさまじい衝撃とともに横転、路面を滑っていってガードレールに激突、爆発しました。
  • GMシーンを終了します。
  • 大神-GAME OVER-
  • その後、彼らの姿を見たものは誰もいなかった





  • ○オープニング・シーン2――光

  • おっしゃ。
  • GM光君のシーンです。登場時に侵蝕率を1D10点上昇させてくださいね。
  • 1d10 ふむ。
  • Dice1d10 = 5 (1d10: 5) = [5]
  • えーと、基本侵蝕値ってやつが34あるんだが、ここから更に5上昇する、でいいのか?
  • GMはい、その通りです。侵蝕率は60%、80%、100%を超えるとダイス数の増加などが発生しますので、超えたときは教えてください。
  • (ノートに書いておこう)(侵蝕率:39)
  • GMさて、シーンの説明をしましょう。前のシーンから少し前の時間帯、あなたはUGNの任務の一環として、矢神秀人(やがみ・ひでと)という男子高校生を尾行していました。
  • ったくダリィよなあ。こんなのもっと下っ端にやらせりゃいいのに。
  • GMそういうわけにもいきません。矢神はUGNの敵対組織、ファルスハーツのエージェントであるという嫌疑がかかっています。
  • さすがキラだな(ちげえ)
  • GMえるしっているか
  • GMまあこれまでの調査では、成績、運動どちらも普通、部活は帰宅部と、どこにでもいる目立たない生徒という結果が出ています。
  • GMこのまま尻尾を出さなければ、調査は打ち切られるかもしれませんね。頑張って頑張って。
  • おう、サボりがバレない程度には頑張るぜ!
  • GMというわけで、今日も今日とてN市の市街地で彼を尾行していた……のですが……
  • GM……あれ、いないぞ?
  • ミッションインポッシブル。これより帰還する
  • GMやっちゃいましたね。どうします?
  • どうしたもんかな。ここでうろたえてしまえばエリート(自称)なオレの名誉に傷がつく。
  • GMうろたえるんじゃあないッ! UGNチルドレンはうろたえないッ!
  • GMでは、この状況をどうしたものかと考えていると……
  • GMどんっ、ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃがしゃーん!
  • このままバックれてもいいが、さすがにサボリがバレ
  • GM……ドッゴォォォォォォォン!
  • ~GAME OVER~
  • GMあなたの視界内で、派手な音を立ててバスが横転、爆発炎上しました。
  • 「おーおー、ハデにやってんなあ、何だありゃ」
  • GMそんな事故が起こっているというのに、周囲は時間が止まったかのように静まり返っています。……オーヴァードによる《ワーディング》です!
  • ぐ、ぐああっワーディングだと! エキストラになってしまう!(ならない)


  • 解説――ワーディング
     全てのオーヴァードが有する能力(=エフェクト)の一つ。周囲にレネゲイドウィルスを散布することで、レネゲイドの力を持たない者に精神的ショックを与え行動不能にする。
     周囲の人間を眠らせたり、その場から立ち去らせたり、光を操って自分たちを不可視にしたり、時間を止めてみたりなど、演出は様々。


  • バスに近づける?
  • GM近づくのに障害はありません。が……バスのすぐ近くで、燃え上がる炎を見下ろしている人影があります。
  • 人影「フフフ……これで、目覚める……」 人影は炎を見ながらそう呟きます。
  • 見覚えがあったりしない?そのくらいの位置なら見えるよな?
  • GMではそれを判別しようとすると、先に人影のほうがあなたに気づきます。
  • 人影「ちっ、もうきたのか。」 人影は舌打ちを一つ残すと、煙にまぎれるようにしてその場から立ち去りました。シーン退場です。
  • 《ワーディング》は残りっぱなしかな。術者が立ち去ったら消えるものなのかどうかしらないが。
  • GMまだ残っていますね。
  • GMそして、彼が立ち去ったその直後、止まった世界の中――
  • GM炎上するバスの中から、少女をゆるくくわえた、巨大な狼が飛び出してきます!
  • GM大神さん、登場どうぞ。侵蝕率の上昇も行なってください。
  • 大神「ガウルルルッ!」
  • で、でたぁーッ
  • 大神侵蝕率を上昇。変身の分とかは考えなくていいのか? 1d10
  • Dice1d10 = 3 (1d10: 3) = [3](侵蝕率:40)
  • GMはい、気にしないで下さい。そこは演出ですので。
  • GM猛々しい吼え声を上げ、火の粉を振り払いながら現われた狼ですが……少女を取り落としつつ、そのままばったりと気絶してしまいます。自由度のないシナリオだ!
  • 大神せめて、炎から綾瀬を守るように倒れよう。
  • とどめを刺す
  • GM~GAME OVER~
  • GMやがて周囲の《ワーディング》も解かれ、遅まきながら街並みにざわめきが戻り……炎上するバスに、通行人から悲鳴が上がります。
  • さて気づいたら大変なことになってるぞ! どどどどうする! エリートはうろたえない!
  • GMうろたえすぎだ!(笑)
  • GMでは光君は、倒れた狼が男性の姿に戻っていくのを目にします。……彼はどうやら、オーヴァードのようです。
  • 大神これは死んだ……社会的に死んだ……
  • GM騒ぎが大きくなる前に、UGNの人間を呼んだ方がいいでしょうね。隠蔽しなければならないこともありそうです。
  • なるほどな、では気は進まないが上司に連絡を
  • 一般アイテムに携帯がねぇえ
  • 大神エリートこのやろう
  • GMふ、フレーバーで持ってていいです……(笑)

  • ※サンプルキャラクターの所持品は(恐らく欄の都合で)大抵、「種別:コネ」のアイテムだけで埋まってしまっています。

  • よし連絡する! 仕事してるアピールも忘れないそれがエリートだ!
  • ああ、オレだ。尾行してた相手は見失った。あとなんか目の前でバスが爆破炎上したから何とかしてくれ。黒幕っぽいのもいたんだが逃げられた。
  • 大神今んところエリート要素がねえ
  • GMではわずか五分後、救急隊員に偽装したUGNのサポートスタッフが現場に到着。生存者の確認と、気絶した二人の搬送を行います。
  • UGNスタッフ「……駄目だ、後は全員即死だ……!」
  • UGNスタッフ「我々はこの二人を搬送します。コードネーム“ピカ”……“ピカチュウ”は、別命あるまで、待機、とのことです……」
  • 「おう、任せたぜ。そうか待機か。そうかそうか」
  • UGNスタッフ一言一言を何かに耐えるように噛み締めながらそう言って、救急隊員は車に乗り込み、去っていきます。そのうち本物の警察が現場保全に駆けつけてくるでしょうね。
  • GM彼らを見送った光さんの背後で、バスがもう一度大きな炎を吹き上げたところで、シーンを終了しましょう。
  • GMいやあ、ひどいシーンだった
  • やれやれだぜ。
  • 大神まだオープニングだぞ





  • ○オープニング・シーン3――マスターシーン

  • 麗花1d10
  • Dice1d10 = 4 (1d10: 4) = [4](侵蝕率:37)
  • GMUGN日本支部・某施設。真っ赤なスーツにピンヒールという出で立ちの女性が、背広姿の男性と向き合っている。
  • 麗花「――先ほど、N市でバス横転炎上事故が起こりました。部下の宇宙が現場に居合わせ、ワーディングエフェクトを確認したとのことです。」
  • 麗花「現場に急行したUGN処理班が、大神守という高校生を保護しました。爆発炎上したバスの中にいて無傷……つまり、我々と同じ側(オーヴァード)と思われます。」
  • 男性「了解しました。紅井さん、N市支部長のあなたの管轄となります。大神君のケアとUGNについての説明をお任せします。」
  • 男性「それから……“ディアボロス”春日恭二、そして本名は不明ですが、“シューラ・ヴァラ”というエージェントがN市で計画を遂行中とのことです。」
  • 麗花「了解しました。吉報をお待ち下さい。」
  • GMというところで、シーンは終了。次からはミドルフェイズとなります。
  • GM今のシーンで提示された情報は、光さんも知ったものとして構いません。
  • おうよ。
  • GMでは、ミドルフェイズに入りましょう。



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