○オープニングフェイズ・シーン1――レンハ
GM:まずはレンハさんのシーンから。
レンハ:応。
GM:四年前の偽侯爵の事件以来、伴侶となるべき人を得たあなたは騎士としてのみならず、貴族としても一層の精進を重ねてきました。
GM:伯爵の後継ぎとして、また姫君の婚約者として、立場に相応しい社交術なども身につけたことかと思います。
モブ騎士(ワッカ):「あれが成り上がりものの……(ぼそぼそ)」
モブ騎士(ワッカ):「いやいや、レンハ殿は……」
GM:誰だお前ら(笑)
レンハ:うむ……努力はしたが、未熟さを痛感することも多々だ。
GM:時に帝紀729年6月。グラスウェルズ王都・“白竜の都”ベルクシーレ、その中心たるベルクシーレ宮殿の謁見室に、あなたはいます。
GM:純白の絨毯に膝をつくあなたの傍らには、右側に父、ルカ=ディエンが。左側に、今月二十歳を迎えたばかりの婚約者、クリス・グラスウェルズが同じく控えています。
GM:そのまま待つことしばし。文官が主君の来臨を告げて自らも臣下の礼を取ると、左手から一人の青年が姿を現わし、壇上に設えられた玉座の前で立ち止まります。
青年:「――三人とも、面を上げよ。」 青年は自信に満ち溢れた声を張り、玉座に腰掛けて悠然と頬杖をつきます。
モブ騎士(ワッカ):「はは~」
GM:だから誰だよお前ら!(笑)
GM:彼の名は、エグベルト・グラスウェルズ。齢二十六にしてこの白竜王国を統べる国王その人です。
レンハ:「は。」 カリスマだな。
GM:三人が顔を上げると、エグベルト王はまず、ルカ=ディエンへと声をかけます。
エグベルト:「久しいな、“赤竜伯”。余の即位式以来か。」
ルカ=ディエン:「そのように記憶しております。この度は御世継ぎの誕生、おめでとうございます。」
GM:この四年の間に、エグベルト王には念願の長子が生まれています。
レンハ:それはそれは。
GM:それは即ち、王位継承権の移動があったことを意味します。
アールゥ:これでレンハ殿も遠慮なく……
GM:アールゥさん、正解です。(笑)
エグベルト:「うむ。卿のように、よい跡継ぎを持ちたいものだな。……そなたがレンハか。」 と、視線を左のレンハさんに移します。
GM:レンハさんの歳の半分にも満たない若造ではありますが、ひとつの国を背負ったその姿からは、言いようもない覇気が感じられます。
レンハ:「はい。お目にかかれたことを光栄に存じます。」
レンハ:正しい敬語に必死
GM:頑張って!
エグベルト:「ゴートは我が国の軍事における要衝のひとつ。近い将来、重要性は更に増すことになるであろう。その領主たる責務、貴君に担えるか?」
GM:鋭い眼光が、その器を試すかのようにレンハさんを射抜きます。
レンハ:「お任せください。」 えーと……
ホロ:固まった?
GM:私は信じてます。
レンハ:いま諦めようとしてたのに
GM:えっ
ワッカ:「まかせてください」
レンハ:私が生きている間は護り通す、的なことを言う……。(撃沈)
GM:万の大剣を期待していたなんて口が裂けても言えませんねこれ
レンハ:言わんよさすがに!
GM:おほん。
エグベルト:「よい返事だ。貴君の働きに期待する。」 レンハさんの言葉に頷きを返すと、エグベルト王は席を立ち、残る一人の前へやってきます。
エグベルト:「そして……久しいな、クリスティアナ。いや、クリスよ。」
クリス:「お久しぶりです、陛下。この度は――」
エグベルト:「いや、堅苦しいのはよそう。婚約おめでとう、クリス。」 気安く肩をたたいて、率直な祝福の言葉をかけます。
ワッカ:そしてサムズアップ
GM:血を分けた妹と話しているその時ですら、王のまとう覇気は薄れません。それでも身内にだけわかる何かがあったのか、クリスは顔をほころばせます。
エグベルト:「俺の方になかなか子供ができないせいで、待たせてすまなかった。式は来週だったな。それまでレンハ殿と喧嘩などせぬように。」
クリス:「もう、お兄様ったら。」 照れくさそうに笑って、レンハさんの方を見ます。
※……しばし、間があって。
GM:反応があまりなかったのでがしがし進めてしまうことにした
レンハ:ちょっと頭を冷やそう
レンハ:あといま理解した
ワッカ:「レンハ殿って戦闘では活躍するんですけど、ベッドでは億手なんで~」
セラ:ヤクザキックでワッカを沈める
GM:いいぞやっちまえ
アールゥ:億の手……って、すごい?(笑
GM:あんまり深く突っ込まないだげてよお!
ワッカ:えいちのせいれいにたいするぼうとくだ!
エグベルト:「ティアナは神官として白竜神殿へ、お前は臣籍に下って嫁入りか……いつの間にか、この宮殿も広くなったものだな。」
GM:若き国王はどこか遠くを見る目をしながら、そう独りごちます。
レンハ:ひとまず、顔を向けられたら軽く顔を伏せよう。(何事もなかったように)
クリス:王が遠い目でどこかを見てるのをいいことに、ちょっと頬を膨らませたりします。
ルカ=ディエン:そして微妙な空気を察したこの人が咳払いすると、国王も我に返り、クリスも真顔に戻ります。
エグベルト:「さて……今日のところはこれまでとする。この後、会議が控えていてな。」
エグベルト:「伯爵位の委譲についてだが、公的には貴君らの式に併せて認めることになる。父の功績に恥じぬよう励めよ、“レンハ伯”。」
レンハ:「有難きお言葉です。」
エグベルト:レンハさんの返事にひとつ頷くと、エグベルト王は退出していきます。その颯爽とした後姿を見送りつつ、シーンを終了しましょう。
GM:最後に、エグベルト王にコネクションを結んでください。
レンハ:うーむ……尊敬の念ということで、あこがれかな。
レンハ:(ネガティブはいらないんだよな、うん)
GM:……ふふ
GM:はい。では、次のシーンへ。
○オープニング・シーン2――アールゥ
GM:続いてアールゥさんのシーンです。
アールゥ:はい。
GM:主人の息(むすこ)が婚約者を得てからの四年間、あなたはそれまでの数十年とまったく変わらず、ルカ=ディエン伯に仕えてきました。
GM:さて、その主人に伴われてあなたがやってきたここ王都ベルクシーレには、有名な施設が六つあります。
アールゥ:カジノ?(ぇ)
GM:具体的にはこんな感じ。
GM:一つは言うまでもなく、王の住まう宮殿。他には白竜・幻竜両騎士団の本部や、町の入口である巨大門、ベルクシーレ大学などがあります。
アールゥ:なるほど。
GM:そして最後の一つが、あなたの今いる場所……四年前に再建されたばかりの白竜神殿です。
GM:王都には他にも神殿がありますが、一番大きく、かつ新しいのはこの神殿です。ベルク平原のどこかにあり、王族しかその場所を知らないという“名も無き古の神殿”を除けば、アルディオン大陸でも最大規模のものでしょう。
GM:さて、プリーストのアールゥさんがここにいるのは、何ら不思議なことではありませんが……主な理由は、“式場”の下見と打ち合わせです。
アールゥ:なるほど……納得です(笑)
GM:神殿の内装はまだ新しく、王国の守護者である“純白竜”アインを象った装飾がそこかしこに見られます。
GM:また、広大なドーム状の礼拝堂には、人間を悠に超える大きさの白竜の神像が据え置かれ、演壇の後ろから会衆席を見下ろしています。
アールゥ:「さすが王都の白竜神殿ですね……」
GM:なお残念ながら、アールゥさんの信仰するアーケンラーヴを含む七大神の姿はほとんど見受けられません。ステンドグラスに揃って描かれているくらいでしょうか。
アールゥ:……まあ、その辺りは諦めてます。
GM:さて、神殿内を大体見回り終えたところで、ベールを被った女性の侍祭がやってきて、大神官の部屋へと案内してくれます。
GM:果たして、質素な大部屋に待ち受けていたのは、七十歳は下らないであろうヒューリンの老爺でした。彼は大神官に相応しい厳粛な態度のまま口を開き……
GM:開き……
GM:……かけたところで固まって、アールゥさんの顔をしげしげと眺めます。アールゥさんの方も、その顔をどこかで見かけたことのあるような気がします。
アールゥ:「……おや?」
大神官:「貴方は……確かに、何処かでお会いしたことがあるような……」
侍祭:「……どうされたのですか、ベルク大神官?」
GM:案内の侍祭が呼んだ名前に、アールゥさんは覚えがあるような気がします。もっともそれは、遥か昔に出会った、年若い侍祭の名前だったはずですが……
アールゥ:「(思い出して)……お久しぶりです、ベルク殿。アールゥです」
ベルク:「アールゥ! アールゥ=エーアリヒカイト! 久し振りで……」
ベルク:喜びに目を輝かせてアールゥさんの名を呼んだかつての侍祭は、すぐに現在の自分の立場を思い出し、侍祭の少女の視線を感じて居住まいを正します。
ベルク:「おほん! ……長らくご無沙汰しておりました。ご健勝のようで何より。」
ベルク:「あなたも案内ご苦労様でした。こちらはもういいですから、自分の務めにお戻りなさい。」
GM:心もち早口で促され、侍祭の少女が一礼して部屋を出ていくと、老いた大神官はいかにも懐かしいといった様子で相好を崩します。
アールゥ:「ベルク殿もご健勝のようで。」
ベルク:「あなたは本当にお変わりないようで、お懐かしい……もう何十年振りになるでしょうか。互いに信仰の道を進めば、斯様に再び相見える事もあるとは思っていましたが……」
GM:ベルクは神竜王に感謝する聖句を述べ、印を切って祈りを捧げます。
GM:ところで、アールゥさんとベルクの関係についてなんですが、ちょっと考えてみた設定があるので、駄目だったら言ってください。
アールゥ:はい。
GM:では……ベルクは、アールゥさんが信仰の道に進むきっかけとなった人物です。
GM:二人の出会いは今から六十年以上前、アールゥさんがルカ=ディエン伯に拾われるどころか、まだ冒険者にもなっていなかった頃でした。
GM:アールゥさんたちエクスマキナには、種族として定められた寿命がなく、その活動期間は個体ごとに異なります。あるいは数年、あるいは数百年といった具合に。
GM:自分がいつ停止するのか分からないという、紛れもない死の不安に怯えていたアールゥさんに、信仰という救いの道を示したのが、当時まだ年若い侍祭だったベルクでした。
GM:……という感じなんですが、どうでしょう?
アールゥ:なるほど……了解です。
GM:容れていただけたようで何より。
ベルク:「あの頃は私もまだ未熟でしたが、あなたがこうして信仰の道を歩き続けてくれていたことは、何よりも有り難いことです。」
アールゥ:「今の私があるのもベルク殿のおかげです。……本当に感謝しています。」(礼)
ベルク:「いいえ、そのようなことはありませんよ。何よりも貴方の……」
GM:と、思わず昔話に花を咲かせていると、控えめなノックの音がして、再び侍祭の少女が現われます。どうやらいつのまにか、だいぶ時間が経ってしまったようです。
ベルク:ベルク大神官はしれっと厳粛な顔つきに戻り、「打ち合わせの続きはまた明日としましょう。」と言って、退出を促します。その様はまさに老練といった感じです。
アールゥ:「はい。ではまた明日伺わせていただきます。」といって礼をして退出します。
ベルク:また明日という言葉に、大神官の目つきが少しだけ笑いをこぼしたところで、シーンを終了しましょう。
GM:最後に、ベルク大神官にコネクションを結んでください。
アールゥ:……恩人ですね。
GM:はい。では、次のシーンへ。
○オープニング・シーン3――ホロケウ
GM:お待たせしました。次はホロさんのシーンです。
ワッカ:はいはーい。
GM:お前じゃない座ってろ(待て)
GM:四年前に起きた、一連の姫君暗殺未遂事件。あれ以来、あなたはその黒幕を突き止めるべく、単独で調査を続けていました。
GM:同時に探索を進めていた例の洞窟については、ジョール山脈を貫いて反対側に繋がっていることが判明しています。その存在はルカ=ディエン伯によって秘匿され、ごく一部の者しか知りません。
GM:また洞窟には、ホロさんの師匠の手によって、魔法の鍵や幻影を利用した封印が施されています。今や無事に通り抜けられるのは、師匠とホロさんくらいのものでしょう。
GM:それでも念のために巡回を兼ねて、ホロさんは洞窟をたびたび利用し、黒幕の調査を進めるべく王都と山村を往復する日々を送っています。
ケリィ:「ホロ~! こんなところに洞窟があるぞ~!」
GM:彼は勘は鋭いかもしれませんが馬鹿なので《フールイリュージョン》が見抜けません
GM:あと《マインドロジック》とかも解除できません。ヴァーナですしね!
GM:さて、その日のホロさんは、久しぶりに故郷の山村へと帰ってきています。小屋では師匠が、夕餉の支度をして待ってくれていました。
ワッカ:「ご主人様もうすぐできますよ~?」
GM:……あれ、もしや四年の間別行動だった……?<ワッカ
ワッカ:いえ~。先回りして(ぼそ)
GM:(※開始前の雑談で)花嫁修業がどうとか言ってた気もうっすらしましたが違いましたかよかった。ちっ。
師匠:「ホロか。よく帰ったのう。」
ホロ:「お久しぶりです、お師匠様」
師匠:四年たってもこの人はほとんど変わりません。エルダナーンなので。金髪に混ざる白髪の量はちょっと増えたかもしれません。
GM:さて、そんなわけで夕餉の席についたわけですが、話題といえば村の近況と調査のことくらいでしょうか。
ホロ:「ケリィ……女の子だったんだね」
GM:やめて!
GM:村の方は変わりなし。ケリィもすっかり青年になって、畑に山にと駆け回っていることでしょう。
ケリィ:「ば、ばか、お前俺のこと男だとおもってたのかよ!」
ワッカ:とかいうイベントは?
GM:ない、ないよ! そういうワッカに何かされそうな展開はないから!(笑)
師匠:「お前の方はどうじゃ。調査は進んでおるかの。」
ワッカ:「肉じゃがが作れるようになりました!」
師匠:探求が進んでいる……
ホロ:「ええと……」(調査事項を報告したり)
GM:実のところ、進展ははかばかしいものではありません。というのも……
師匠:「確か、“水晶剣(クリスタルブレイド)”と名乗っておったか……あの偽侯爵と偽従者どもが生きておれば、もう少し進展しておったろうにな。」
GM:四年前に捕らえた犯人たちですが、口を割る前に獄中で謎の死を遂げています。またその後の調査で、偽侯爵と本物のフェイ侯爵には何の繋がりもないことがわかっています。
GM:しかし、手掛かりがゼロというわけではありません。
師匠:「じゃが、一連の事件……ここ五年ほどの間に相次いでおる、要人や有力者の不審死と無関係ではあるまい。」
ホロ:(知ってますかね?)
GM:はい。むしろホロさんが掴んできた情報ですきっと。
GM:何せこの事件の大半は、ベルクシーレとその周辺で起こっているのですから。
ホロ:「僕も、無関係ではないと考えてます。」
師匠:「うむ……恐らくは、王都に何らかの暗殺組織がはびこっておるのじゃろう。お前も気を付けるのじゃぞ、ホロケウ。」
ホロ:「はいっ」
GM:と、王都と口にして思い出したのか、師匠は手を打って、戸棚から一枚の封筒を取り出します。
ホロ:「これは……?」
師匠:「シャンパーから、お前宛じゃ。」 と言って、封筒を差し出します。差出人の名前はありませんが、純白の封筒からはどこか、勇ましくも麗しい感じが漂ってくる気がします。
ホロ:読んでみます。
GM:では、金の縁取りがされた純白の便箋には、時候の挨拶から始まる一連の文章が記されていました。
GM:主題を要約すれば……これは、王都で行なわれる結婚式への招待状です。
GM:式の日取りは、あと半月ほど先になっています。普通なら間に合う距離ではありませんが、例の洞窟を使えば王都までは徒歩でも十日ほどで着くことができます。
ワッカ:「あの人結婚するんですねぇ?」(のぞき込んで) 「で、私た……」
ケリィ(ワッカ):「シャンパーってだれ?」 邪魔しつつ
GM:急に入ってくるんじゃありません!(笑)
師匠:「シャンパーは領主のおわす街の名じゃろうに。弟たちと並んでまた基礎からやり直すかのう?」 苦笑しつつ。
ワッカ:「ご主人様、行きましょう♪(下見も兼ねて)」
GM:そしてこのポジティブさである。
ワッカ:「ご主人様以外はモブです!」(キリッ)
ホロ:結婚式は行きますよ~。
ケリィ(ワッカ):「そして花嫁を奪っていくんだな?」
ワッカ:「ケリィ!」
師匠:「念のため、明日明後日には発った方がよかろう。まったく、忙しないことじゃな。」 老人は、どこかさびしそうに笑います。
ホロ:「そうですね、ケリィまたね?」
GM:乗っ取られた後だと普通に私がNPCのロールしていいのか判断に迷うことが発覚した
ケリィ(ワッカ):「ちっ、しょうがねぇなぁ……また今度な」みたいな?
GM:では、ケリィが帰った後で、師匠は再び真面目な顔をしてこう言います。
師匠:「繰り返しになるが……十分に気を付けるのじゃぞ。殊に、王都の闇に潜む者たちにはの。」
ホロ:「はいっ」
GM:いい返事が聞こえたところで、シーンを終了しましょう。
GM:最後に、王都に潜む暗殺組織……名前は後で発覚しますが、“モルグイン”に対して、コネクションを結んでください。
アールゥ:バルムンクじゃなかったんですね……
ホロ:なんだろう……普通にいえば「探求」みたいなかんじ?
GM:探求に該当しそうな関係はないですね……ではそのまま、「探求」ということで。
ホロ:はい。
GM:では、次のシーンへ。
○オープニング・シーン4――セラ
セラ:やー。
GM:最後は皆さんお待ちかね、セラさんのシーンです。
GM:『豪華馬車で行く王都への旅 ~タネも、仕掛けも、あるんだよ~』から四年。セラさんは相変わらず、不定期巡業の旅を続けていました。
セラ:タイトルーっ!
GM:かつては美人設定がついていないことにぶんむくれていたあなたですが、既に二十歳も過ぎましたし、そろそろ綺麗な大人の女性になっててもおかしくないんじゃないでしょうか。ほら、キャラシートにも「びじん」って書いてあることですし。
セラ:確かに「びじん」って3文字書いてたこともあったけどね! その次のシナリオのときに正式搭載したでしょ!
GM:キャラシート久しく見てないからGMわかんなーい。(問題発言)
セラ:いけないいけない、成長したはずなのに中学生のせいでへんなことになってる(おい)
GM:OSAKEパワーにはまいったな!
ワッカ:セラ、こんなの絶対おかしいよ
ケリィ(ワッカ):訳が分からないよ。
GM:さて、そんなあなたが今どこにいるかと言いますと。
セラ:お姫様になっている……とか。
GM:境遇じゃなくて場所の話をしてるんです!(笑)
セラ:そっか、じゃあお姫様になってお城に。
ワッカ:その願いは、魂を掛けるに値する願いなのかい?
GM:こほん。セラさんは今、グラスウェルズ南方の辺境へとやってきています。リド=エマルム地方に近いあたり。
GM:えー、セラさんがお姫様と呼ばれる立場になるためには、王侯貴族に嫁入りするのが一番手っ取り早いんですが……残念なことに、そんなアテはありません。
セラ:ないない。似合わないよ。(じゃあ言うな)
GM:ですが、一つだけアテがあるとすれば、確かこのあたりを治めていた下級貴族の少年がいたはずです。
GM:名をコルヴディム・ミゼロブ。十年以上前にあなたが師匠と共に滞在していた男爵家の一人息子です。
GM:歳が近いこともあって、二人は気安い関係を築いていました。ということは彼も今頃は20代半ば、あわよくば取り入ってゲヘヘ。
セラ:ないない。(二回目)
GM:まったく、自分から振っておいて……!(笑)
ワッカ:まさにセラ(外道)
セラ:ざっくり
GM:それはそれとして、こんな辺境では宿もめったに見つかりません。野宿が嫌なら訪ねてみてもいいんじゃないでしょうか。
セラ:野宿ももう慣れたもんだけどねー。ま、久々に会うのも悪くないか。
セラ:野宿するって言ったらGMパンチとか飛んできそうだし(えっ)
GM:嫌だなあ、そんなことありませんよ。
GM:シーンが短くなるだけです
GM:さて、薄れた記憶と地域住民の情報を頼りに、ミゼロブ家を訪ねたセラさんですが……
GM:そこにあったのは、半開きの錆びた門と埃をかぶった屋敷でした。
セラ:「……。幽霊屋敷ね」
GM:無人ではない証拠に、前庭では庭師がせっせと草をむしっています。
セラ:あっ幽霊がいる
GM:エネミー識別をどうぞ
セラ:《ダンシングヒーロー》
GM:その辺にしておきましょう。屋敷の前で立ち尽くしていると、背後から声をかけられます。
執事:「もし……当家に何かご用でしょうか……?」
セラ:幽霊その2か……。GM、再びエネミー識別をしていいでしょうか?
GM:声をかけてきたのは、白髪交じりの髪を丁寧になでつけ、肩眼鏡をかけた礼服の男性です。歳の割にしゃんとした姿勢はどう見ても執事に間違いありません。
GM:はいはい庭師はレベル1人間の民兵で執事はレベル2人間のボディーガードね
セラ:楽勝だね、ウラァ《ジャグリングアタック》
セラ:「あ、どうも」 かくかくしかじかと、私が誰かっていうのと宿かしてーってのを伝えるよ。
執事:では、執事は悲しそうな顔をして……「ひとまずどうぞ」と、中に案内してくれます。
セラ:「? どうもどうも」 案内されます。
執事:埃が残る廊下を通って応接室に着くまで、庭師と執事以外の姿を見かけることはありません。執事は紅茶を淹れて出してくれますが、主人を呼びに行く様子もありません。
セラ:怪しい! 感知判定!
GM:えっ何に
セラ:紅茶
GM:貴族の屋敷にしては安い茶葉ですが、心の籠ったおいしい紅茶ですよ。
セラ:「ところでここ、随分前衛的な屋敷になりましたね。」 紅茶をいただきつつ。
執事:「は……?」 言葉の意味はよく分かりませんが、きょとんとしてから答えてくれます。
執事:「管理が行き届いていないのは申し訳ございません……ただ今当家には、庭師とわたくしの二人しかおりませんものですから……」
セラ:「あら? ここのご主人は?」
執事:「コルヴディム様は……逐電されました……!」 片眼鏡の向こうで、涙がこぼれます。
セラ:蓄電かぁ
GM:執事が涙ながらに語るところによると、セラさんと師匠がこの屋敷を離れてからしばらくして、前当主は病で亡くなったそうです。
GM:若くして男爵を継いだコルヴディムは、家格を守るため、先のリド=エマルム地方争奪戦にも参戦していました。
GM:五年前に戦争が終わり、若きコルヴディム男爵も帰ってきたのですが……戦場で何を見てきたのか、様子がおかしく、その後失踪してしまったとのことです。
セラ:あらまぁ。
GM:主君のこととあって執事は言葉を選んでいますが、実のところ、コルヴディムは精神を病んでしまっていたのではないでしょうか。
執事:「貴方様のことは覚えております。コルヴディム様と仲良くしておいでだったことも。」
セラ:ふふん。どや顔。(えっ)
執事:「その貴方も、何も知らぬご様子。コルヴディム様はもしや……もう既に……」 涙に暮れてドヤ顔なんて見えない。古びたハンカチで目元をぬぐいます。
セラ:「いいから宿かしてくんない? もう眠いの」
GM:では、執事はひとしきり泣いてから、
執事:「失礼しました……歳のせいか、どうにも涙もろくて……」
執事:「この屋敷を預かる者として、十分なおもてなしもできませんが、どうぞお泊まり下さい。」
セラ:「ん、ありがとう。」 若干ブルーになりそうだけど成長した私はそんなことにはならないのだ。
GM:おとなになるって かなしいことなの……
GM:……と言ってもらえたところで、庭師が無造作に扉を開けて入ってきます。
庭師:「嬢ちゃん、あんたに使いみたいだぞ。」 ぶっきらぼうに言って一歩引くと、替わりに部屋の中に入ってくるものがいます。
セラ:「?」 何だろ。
GM:それは、金色の眼を持つ純白の犬でした。金色の縁取りがされた白い首輪には手紙が挟まっており、前足で器用にそれを抜き取ると、くわえてセラさんに差し出してきます。
GM:……要するにこれ、「アニマルメッセンジャー」だったりします。(笑)
セラ:おお、賢い。手紙を受け取って犬の頭をなでてあげよう。
GM:わふー。それより手紙読んでー、と白い犬は舌を出してへっへっへっ。
セラ:読みますよー。なんだろ。
GM:ではそこには、麗しくも勇ましい筆致で、時候の挨拶から始まり……
GM:要するに、身内の結婚式への招待状でした。
GM:一応補足しておくと、ホロさんが受け取った方がクリスからの手紙。セラさんに送られてきたのが、ティアナからの手紙です。
セラ:ふーん、珍しい。お客として参加するのは初めてかも。
GM:残念ながら余興の時間に芸を披露するというわけにはいかないでしょうが、レンハさんを冷やかしにいくのも悪くないかもしれません。
GM:あと行かないとシナリオに参加できなさそうな臭いがぷんぷんします。
セラ:んー。参加はしよう。でも今は眠いから出発は明日ね。
GM:はい。では、質素な夕食とぬるめのシャワーと若干かび臭いベッドで一晩過ごしてもらってシーンを終了しましょう。
GM:最後に、不在の当主であるコルヴディム・ミゼロブに対して、コネクションを結んでください。
セラ:無関心
GM:そんな ひどい……
セラ:友人かな。
GM:友よ、今はいずこ。では、オープニングフェイズを終了します。
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